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 夏季愛知県高校野球大会は10日、岡崎市民球場で決勝があり、中京大中京が愛産大工を下し、全国高校選手権愛知大会を含めて、3年ぶりに夏の県大会を制した。八回、吉田周平選手のスクイズで1点を先取。その裏から登板した高橋宏斗投手が守り切った。中京大中京は12日、阪神甲子園球場での2020年甲子園交流試合で智弁学園(奈良)と対戦する。

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 最後の打者を二ゴロに打ち取ると、中京大中京のエース高橋宏斗投手は小さくガッツポーズ。チームはこの夏の8勝目を挙げ、愛知独自大会の頂点に立った。

 八回からの登板だった。前日はベンチを外れてスタンドから仲間の姿を見ていたエースは、初球から152キロをマークした。「自分が背番号1である以上、絶対に点をやってはいけないと思った」。2イニングを完全に抑えた。

 選手登録を毎試合変えることが出来た今夏の大会にチームは3年生のみで臨み、男子部員全27人が背番号をつけた。マウンドに立ったのは9人。投手陣のまとめ役でもある高橋投手は「みんな、この大会中に成長したと思う。自分も、負けていられませんでした」と話す。

 この試合は西村祐人投手が先発し、前日は背番号1をつけて登板した松島元希投手が2番手で投げた。ベンチにいた高橋投手は、「2人がいい投球をしていたので、その流れに乗るだけだと思った」。愛産大工は準々決勝で0―7から逆転勝ちした粘りのチームでもある。反撃の糸口になるような「流れを作らせないようにしました」。

 ボールを受けていた捕手の印出太一主将は「相手は粘りのチームで、こういう展開になるのは分かっていた。本当にしんどい試合だったけれど、3年生でここまで勝つことが出来た」。高橋投手の自己最速154キロの速球には、「それだけ力がこもっていました」と語った。

 準々決勝のときから高橋投手はマウンド立った際に土の上に「心」という文字を書いている。高橋投手は、「この大会の目標として心を一つにと思っている。(女子マネジャーを含めて)3年生29人全員で、心を一つに戦えた。甲子園でも、感謝の気持ちを試合で見せたいと思います」。(上山浩也)